犬の涙ヤケはなぜ起こる?原因・食事・ストレスから考える本当の解決方法

大阪市を中心にドッグトレーナー/犬の管理栄養士として活動しているColors Dogの原口です。
毎日こまめに拭いているのに、
フードを変えても、サプリを試してもなかなか改善しない「涙ヤケ」。
「体質だから仕方ないですよ」
「目元を拭くしか…」
そんなふうに言われて、半ば諦めていませんか?
ですが、実際の現場では
食事・水分・ストレス・生活環境を見直すことで改善するケースを多く見てきました。
涙ヤケは「目だけの問題」ではありません。
それは、体の内側と心のバランスが崩れているサインであることが少なくないのです。
この記事では
犬の管理栄養士 × ドッグトレーナーの視点から
涙ヤケの原因と、根本的な改善の考え方を詳しく解説していきます。

犬の涙ヤケとは?なぜ赤茶色になるのか
涙ヤケとは、涙が過剰に分泌されたり、うまく排出されなかったりすることで
目の下の被毛が赤茶色に変色してしまう状態を指します。
涙ヤケの正体
犬の涙には「ポルフィリン」という色素成分が含まれています。
このポルフィリンが被毛に付着し、空気に触れることで赤茶色に変色します。
ポルフィリンとは?
ポルフィリンとは、
犬や人の体内で自然に作られる色素成分の一種です。
犬では主に
- 涙
- 唾液
- 尿
- 血液
などに含まれています。
また、常に目元が湿っている状態になると
皮膚に雑菌が繁殖しやすくなり、においや炎症を伴うこともあります。
大切なのは、
赤くなった被毛は“結果”であって、“原因”ではないということ。
涙がなぜ多く出ているのか。
なぜ排出がうまくいっていないのか。
そこを見ずに、拭くだけでは根本解決にはなりません。

犬の涙ヤケの主な原因
涙ヤケにはさまざまな原因があり、
多くの場合、ひとつではなく複数が重なっています。
原因① 目・鼻の構造
パグ、シーズー、ペキニーズ、フレンチブルドッグなどの短頭種は
鼻涙管が細く、涙がうまく鼻へ流れにくい傾向があります。
ただし、
同じ犬種でも涙ヤケが出る子と出ない子がいるのが事実です。
つまり、構造だけが原因ではありません。
原因② アレルギー・慢性的な炎症
・ハウスダスト
・花粉
・食事内容によるアレルギー反応
こうした刺激が体に入ることで、
体は「炎症を起こしやすい状態」になります。
その結果、
涙の分泌量が増えたり、質が変わったりすることがあります。
原因③ 消化・排泄がうまくいっていない
涙ヤケがある子に共通して多いのが、
・便が緩い
・便のにおいが強い
・ガスが溜まりやすい
といった消化トラブルです。
消化しきれなかったもの、体に不要な老廃物は
涙・皮膚・耳などから排出されやすくなります。
ここから、食事と栄養の話がとても重要になります。
食事と涙ヤケの深い関係
涙ヤケ改善を考えるうえで、
食事は避けて通れないポイントです。
タンパク質の摂りすぎ問題
「高タンパクなフードが良い」
「お肉多めが健康に良い」
そう思われがちですが、
その子が消化できる量を超えたタンパク質は負担になります。
消化しきれなかったタンパク質は老廃物となり、
体の外へ排出されようとします。
その出口のひとつが「涙」です。
結果として、
・涙量が増える
・涙ヤケが悪化する
というケースは少なくありません。
ミネラルバランスの乱れ
ミネラルは微量でも、体にとって非常に重要な栄養素です。
・ナトリウム
・カリウム
・マグネシウム
これらが不足すると、
体内の水分バランスや代謝がうまく保てなくなります。
その結果、
老廃物をスムーズに排出できず、
涙や皮膚に症状として現れることがあります。
水分不足が涙ヤケを悪化させる理由
ドライフード中心の食事で、
水をあまり飲まない子は要注意です。
体内の水分が不足すると、
老廃物を「薄めて流す」ことができません。
すると、
涙は排泄ルートのひとつとして使われやすくなります。
「涙が多い=水分足りてる」ではなく、
うまく巡っていない可能性も考える必要があります。
実は多い「ストレス性の涙ヤケ」
涙ヤケは、
心の状態=ストレスとも深く関係しています。
ストレスで涙が増える理由
ストレスがかかると、自律神経が乱れます。
交感神経が優位になることで、
・涙の分泌が増える
・排泄や消化が後回しになる
といった状態が起こります。
これが慢性的に続くと、
涙ヤケとして表に出てくることがあります。
こんな子は要注意
・吠えが多い
・落ち着きがない
・留守番が苦手
・眠りが浅い
・常に緊張している
こうした行動が見られる場合、
涙ヤケは「結果」であり、
本当の原因はストレスであることも多いです。

間違いやすい涙ヤケ対策
拭くだけケアの限界
目元を清潔に保つことはとても大切です。
ですが、拭くだけでは原因は変わりません。
「拭かないと悪化する」
「拭いても治らない」
このループに入ってしまう方が非常に多いです。
フードジプシーの落とし穴
涙ヤケが気になって、
次々とフードを変えてしまうケースもよく見られます。
しかし、頻繁な変更は
腸内環境を安定させにくく、逆効果になることもあります。
サプリに頼りすぎない
サプリメントはあくまで補助です。
土台となる「食事・生活・ストレス」を整えずに
サプリだけで解決することはほとんどありません。
涙ヤケ解決のために見直すべき5つのポイント
- タンパク質量と質がその子に合っているか
- 十分な水分が摂れているか
- ミネラルバランスが崩れていないか
- 生活リズムが安定しているか
- ストレス要因が放置されていないか
どれか一つだけではなく、全体を見ることが重要です。

Colors Dogが大切にしている考え方
Colors Dogでは、
「食事だけ」「しつけだけ」と切り離して考えません。
犬の管理栄養士として
体の内側から整える視点
ドッグトレーナーとして
行動・ストレス・環境を見る視点
この両方から、その子とご家族に合ったプランを考えます。
・体質
・生活スタイル
・飼い主さんが無理なく続けられる方法
を大切にしながら、
一緒に改善を目指します。

こんなお悩みがある方はご相談ください
・涙ヤケが長期間改善しない
・フード選びに自信がない
・食事としつけ、両方相談したい
・吠えや落ち着きのなさも気になる
「これって相談していいのかな?」
そんな内容でも大丈夫です。
まとめ|涙ヤケは体と心からのサイン
涙ヤケは、
単なる見た目の問題ではありません。
それは、
体の内側と心のバランスが崩れているサインです。
表面だけをケアするのではなく、
原因に目を向けることで、改善の道は必ず見えてきます。
ご相談はこちら
Colors Dogでは
犬の管理栄養士 × ドッグトレーナーとして
食事・栄養・行動をトータルでサポートしています。
・食事相談
・行動カウンセリング
・ご家庭に合わせた解決プラン
涙ヤケで悩む毎日から、一歩抜け出しませんか?
▶ 涙ヤケ・食事・行動のご相談はこちらお問い合わせ




