犬に友達は必要?ドッグトレーナーが考える「本当の社会化」とは

大阪・兵庫を中心に活動してるドッグトレーナー/犬の管理栄養士の原口です。
「うちの子、他の犬と遊ばないんです。」
これはカウンセリングやレッスンの中で、とてもよくいただくご相談です。
ドッグランへ行っても飼い主さんのそばを離れない。
他の犬が近づいてくると避けてしまう。
挨拶はするけれど、一緒には遊ばない。
そんな様子を見ると、
「社会性が足りないのかな?」
「犬の友達を作ってあげた方がいいのかな?」
「もっと他の犬と触れ合わせた方がいいのかな?」
と心配になる飼い主さまも少なくありません。
では、本当に犬に友達は必要なのでしょうか。
今回はドッグトレーナーとして、多くの犬たちと関わる中で感じている「犬同士の関係」と「本当の社会化」についてお話したいと思います。

犬に友達は必ず必要ではない
結論からお伝えすると、
犬に友達は必ずしも必要ではありません。
少し意外に感じる方もいるかもしれません。
私たち人間は、
「友達が多い方が良い」
「みんなと仲良くできる方が良い」
という価値観を持っています。
そのため犬にも同じように、
「たくさんの犬と遊べるようになってほしい」
と思うことがあります。
もちろん、犬同士で遊ぶことが大好きな子もいます。
会うだけで尻尾を振る子。
追いかけっこが大好きな子。
他の犬との交流が大きな楽しみになっている子。
そういった犬にとって、犬同士のコミュニケーションはとても楽しい時間です。
しかし、すべての犬がそうではありません。
犬にもそれぞれ性格がある
人間にもいろいろな性格があります。
大人数でワイワイするのが好きな人もいれば、一人の時間を大切にしたい人もいます。
犬も同じです。
積極的に他の犬と遊びたい子。
少し距離を保ちながら過ごしたい子。
挨拶だけで満足する子。
人との時間が何より好きな子。
実際のレッスンでも、
「犬より人が好きです」
というタイプの犬はたくさんいます。
そういった子に無理やり犬同士の交流を求める必要はありません。
大切なのは、
その子の性格に合った関わり方を見つけることです。

本当の社会化とは「遊べること」ではない
犬の社会化という言葉を聞くと、
「他の犬と仲良く遊べること」
をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、社会化の本来の目的は少し違います。
社会化とは、
さまざまな環境や人、犬に対して過度なストレスを感じずに過ごせるようになること
です。
つまり、
犬と遊べることだけが社会化ではありません。
例えばお散歩中。
向こうから犬が歩いてきた時に、
必要以上に興奮しない。
怖がって逃げ続けない。
吠え続けない。
そして、
「近くに犬がいるけど大丈夫」
と思えること。
これも立派な社会性です。
犬同士の距離感を学ぶことが大切
社会性が高い犬というと、
どんな犬とも仲良く遊べる犬を想像しがちです。
しかし実際には、
相手との距離感を上手に取れる犬の方が社会性が高いと言えます。
近づくべきか。
少し距離を取るべきか。
相手が嫌がっていないか。
そういった空気を読む力は、犬同士のコミュニケーションにおいてとても重要です。
人間社会でも、
誰とでも親友になる必要はありません。
挨拶ができる。
同じ空間で落ち着いて過ごせる。
適切な距離感を保てる。
それだけでも十分ですよね。
犬も同じです。

ドッグランが苦手な犬もいる
「犬の友達を作ろう」と思った時、多くの方がドッグランを思い浮かべます。
もちろんドッグランが好きな犬もいます。
しかし、
すべての犬がドッグランを楽しめるわけではありません。
犬が多すぎる環境が苦手な子。
走り回る犬に圧倒される子。
静かに過ごしたい子。
こういった犬にとっては、ドッグランがストレスになることもあります。
ドッグランで遊ばないからといって、
社会性がないわけではありません。
その子がどんな環境なら落ち着いて過ごせるのかを知ることの方が大切です。
犬のしつけで大切なのは「慣らすこと」ではない
犬のしつけというと、
「苦手なことに慣れさせる」
というイメージを持たれることがあります。
もちろん経験を積むことは大切です。
しかし、
無理に犬同士を近づけることや、無理に遊ばせることは逆効果になる場合もあります。
大切なのは、
その子が落ち着ける距離からスタートすること。
成功体験を積み重ねること。
安心して周りを観察できること。
そうした経験の積み重ねが、自信につながっていきます。
犬との暮らしに正解はひとつではない
犬にも相性があります。
好きな子もいれば、苦手な子もいます。
活発な子もいれば、穏やかな子もいます。
犬同士で遊ぶことが好きな子もいれば、人との時間を何より楽しむ子もいます。
だからこそ、
「他の犬と遊べるようになること」
だけを目標にする必要はありません。
大切なのは、
その子が日々の暮らしの中で無理なく過ごせていること。
周りの環境に必要以上に振り回されず、自分らしく過ごせることです。
犬に友達は必要?その答えは犬によって違う
犬に友達は必要でしょうか。
答えは、
犬によって違います。
友達と遊ぶことが大好きな犬もいます。
人との時間を大切にしたい犬もいます。
挨拶だけで満足な犬もいます。
どれも間違いではありません。
大切なのは、
他の犬と遊べるかどうかではなく、
その子自身が毎日を楽しく過ごせているかどうかです。
犬にも犬なりの距離感があります。
犬にも個性があります。
だからこそ、
「みんなと仲良くしなければならない」
ではなく、
「その子らしく過ごせること」
を大切にしてあげてください。
私たち人間がそれぞれ違うように、犬たちもそれぞれ違います。
その子の性格。
その子の経験。
その子の得意なことや苦手なこと。
それらを知り、その子に合った関わり方を見つけていくことが、豊かな暮らしにつながるのではないでしょうか。
犬に友達がいることが幸せなのではなく、
その子がその子らしく過ごせることが幸せ。
Colors Dogは、そう考えています。
お問い合わせ
また、
Link Dog(リンクドッグ)|藤井寺市の通園型ドッグスクールでは、
犬同士を無理に遊ばせるのではなく、その子の性格やペースに合わせながら、他の犬がいても落ち着いて過ごせる力や、自分らしく過ごせる力を大切にしています。
犬との暮らしに正解はひとつではありません。
だからこそ、その子に合った食事や関わり方、暮らし方を一緒に見つけながら、ひともいぬも彩り豊かな毎日を過ごせるお手伝いができればと思っています。



